第188章 なぜ私の前で聞かないのか?

すっかり日が暮れるまで仕事をしていた福田祐衣は、疲れた目をこすった。目薬を差そうとした矢先、突如としてドアがノックされた。

祐衣は手を止め、目薬を机に置くと、淡々と言った。

「どうぞ」

ドアが開き、入ってきた人物は祐衣の予想外だった。

なんと、今日の午後に会ったばかりのインターン、近藤蒼大だった。

近藤蒼大はドアを細く開け、そっと忍び足で入ってきた。

手には綺麗に包装されたテイクアウトの箱を持ち、入り口で微かに口角を上げている。声は少し緊張していた。

「福田さん、まだ残業ですか?」

祐衣は眉をひそめ、片眉を上げて尋ねた。

「近藤蒼大?」

近藤蒼大は無意識に頷いたが、すぐに...

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